酒を飲む前の高揚感だけを頼りに書いた駄文

左の鼻にそよぐ、黄色い香りがあった。誰かがオロナミンCを飲んでいる。いやオロナミンではない。香りを追って顔を上げると、左前に座った三十すぎの男が、ウコンの力を流し込んでいる。こんな場所で飲んでも景気づけの一杯にはならぬだ…

静かに眠れ

母方の祖父が死んだ話を書いたのがこの間だというのに、次は父方の祖母が死んだ。今年は周りの方々にも身内の不幸が多い。こんなにバタバタと人が亡くなる年もめずらしい。 10月7日の0時過ぎ、日付が変わってすぐ。僕は翌日の仕事に…

春の弦、澄んだ音

ちょうど一月前である。9月1日、その日は日曜日だった。僕は祖母とにしくまもと病院にいた。祖父が8月頭に家の廊下でずっこけ、股関節を骨折。熊本中央病院で手術したあと、8月末ににしくまもと病院へ転院した。我々はその見舞いに来…

ルールを疑うことについて

「ルールに反しているのだから、だめなものはだめだよね」という不自然な響きのこの言葉。ルールとはいったい何なのか、ルールに反したら絶対にだめなのか考えます。

36歳になって

僕もいよいよ36歳になり、なぜ人は生きるのかとか、人生とはなにかとか考えてはみるものの、やはり答えは出ません。人は苦しみながらなぜ生きるのでしょうか。

三十四歳になって

大晦日から一刻も寝ないまま本などを読んで過ごすうちに年明けをむかえ、せわしない初笑い番組を垂れ流すテレビの前で祖母の作った煮物やちょっとした元旦料理を食べ、ビールとアナフラニールの催す眠気にもうろうとしながらいまこうして…