僕は雑草

この連休は長野県の妻籠へ行くはずだったが、火曜からずっと下痢になってしまい、病院にも行ったがなかなか体調が安定しないので、家でおとなしく休暇を取ることにした。
予約していた民宿にキャンセルの電話を入れ、お代は払いますので、申し訳ないとお話したところ、代金はいいのでまた来てくださいとのこと。本当に人が良い方だった。体調が戻ったら必ずこの民宿に行こう。

部屋でYOSHII LOVINSONの「CALL ME」を聞いていた。
この曲は僕が高校2年生に発表された。ソロになった吉井和哉を代表する、僕がいちばん好きな曲である。

吉井和哉はロビンソンと本名名義の2つの時期がある。ロビンソンのころは、自信のある曲が作れなくなったこと、家庭の崩壊、などの理由から精神的に参っていたらしく、暗く重い曲が多い。ロビンソンの2枚のアルバム「at the BLACK HOLE」「WHITE ROOM」は、どちらも虚無感の溢れた名前になっている。WHITE ROOMの頃は精神的にどん底だったのか、自分の遺伝子を肯定しようとするNATURALLY、自分を死んだ鳥に見立てて再起を願うPHOENIX、そしてCALL MEなど、自分の中の葛藤を歌ったものばかりである。

一方、40歳を超えたあたりからなにかを悟ったのか、本名名義の活動になって、曲調は明るくどこか達観視したものになった。

バンド時代の曲が好きなファンの一部は、ロビンソンのネガティブさに幻滅して離れていったという。しかし僕は、苦しみながら作られた曲にほかにない心打つものを感じて、この頃の曲が大好きだ。CALL MEは何度聞いたかわからない。
逆に、正直言って今の吉井和哉の曲にはあまり心を打たれない。なにを言いたいのかよくわからない。

CALL MEは詞が好きだ。日常の不条理さ、自分の無力さや虚しさ、どうにかしたいけどどうにもならない感。それが寂しいメロディと相まって痛いほど伝わってくる。 「雑草みたいにさりげなくアスファルトを突き破りたい」というフレーズが心に突き刺さってくる。

久々に気持ち悪い文章を書いた。

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