2月28〜3月1日は檸檬と秋田県・乳頭温泉郷へ旅に出た。
28日朝10時、東京駅に集合。朝からごった返す駅弁売り場で〆鯖弁当とビール、つまみを買い、「こまち」に乗って田沢湖駅へ出発。東北新幹線に乗るのは初めてだった。

檸檬は僕のカメラを珍しそうにいじくっていた。このカメラは昨年の3月に買ったオリンパス製ミラーレスで、7月の妻籠旅行から写真はすべてこれで撮っている。僕はどんな機能が備わっているのかよくわかっていないが、勝手に素晴らしい写真を撮ってくれる旅に無くてはならない存在である。


上の写真は秋田県に入ってから撮った車窓。いきなり一面の雪景色に変わった。

13時、田沢湖駅に着く。ここからバスを使って乳頭温泉郷へ向かう。田沢湖へ行こうかという話にもなったが、タクシーを駆使する必要があってかなり金がかかるのがわかったため断念。1時間ほど駅で時間を潰して、14時にバスへ乗り込んだ。宿まで40分。道中、檸檬がバスに酔ってかなり気分を悪くしていた。

乳頭温泉郷は7つの宿で構成され、そのうちの某T宿に泊まらせてもらった。土日ということもあって宿泊客は多い。僕たちは六畳の小さな部屋になんとか滑りこむことができた。

部屋にはガス式のファンヒーターが備えてある。僕は初めて実物を見た。窓の外は一面の雪だった。

こたつの中でしばらく談笑したあと、さっそく浴衣に着替えて風呂へ行った。この宿は雪景色の見える露天風呂が売りのようだ。混浴なので男二人して入るのに躊躇した。とにかく尋常ではない寒さだったのを覚えている。僕は速攻でのぼせてしまった。ただ、今までいろいろな露天風呂を訪れたが、真っ白な景色を眺めながら風呂に浸かるのは初めての経験で、なかなかオツだった。
酒が入り始めたので、ここから記憶が曖昧になっている。たしか18時ごろから食堂で夕飯を頂いた。民宿ばかりに泊まってきた僕にとって、この宿はそれらとは対照的な立派な旅館であって、出てきた料理に豪勢な印象を受けた。酒を注文しすぎて、かなり酔いが回ったように思う。我々はひたすら漬物トークをしていた。檸檬は日ごろから漬物を漬けているらしく、興味をそそられた。
部屋に戻ってもうひとっ風呂を浴びたあと、フロントからトランプを借りていろんなゲームをやった。神経衰弱・スピード・大富豪‥僕はどのゲームについてもルールを知らなかったので、彼に教えてもらいながらだった。大の大人が2人して飽きもせず、0時すぎまでプレーしていたと思う。ずっと酒を飲みながらやっていていい加減眠くなったので、1時ごろようやく布団に入った。
翌朝は8時半から朝飯だと言われていた。檸檬は6時ぐらいには起きて、風呂を浴びに出ていたらしい。僕は酔いが残ってなかなか起きることができず、朝飯前ギリギリに起きて風呂に入り、身支度を整えた。
宿から田沢湖駅まで走るバスは10時にやってくる。それまで宿のいろんなものを物色していた。




バスで田沢湖駅へ戻り、再び「こまち」で東京へ。往路は檸檬と隣合わせの席だったが、帰りは思いのほか乗客がいてバラバラになってしまった。仕方ないので道中の3時間は本を読んで過ごした(例の「ポケットに名言を」)。
東京駅でラーメンを食べて解散した。湯疲れなのかどっと疲れが出てしまって、家に帰ったら爆睡してしまった。檸檬とは長い付き合いになるが、彼との旅行はなんやかんや初めてだった。お互い、将来いつ結婚するのかわからないが、独り身で居るうちはこうしてまた旅に出たいと思っている。