2013年の7月に東京へ出て来、日記をつけ始めたから、この6月末の記事をもって丸2年間「晩白柚東京譚」を書き続けたことになる。6月末で、この2年間お世話になった課を離れ、7月から新たな課に配属されることになった。ここが一つの区切り、節目である。
この日記を置いているはてなダイアリーでは、僕が高校・大学時代にも別の日記を書かせていただいていて、とても愛着があったのだが、この8月末をもって(この記事を書いているのは8月30日である)日記を書籍化するサービスが終了するとのことだったので、6月末の記事を節目にして「晩白柚東京譚」を本にすることにした。そのために、6月までの日記を早急に書き起こす必要があった。
そしてこの「晩白柚東京譚」も、この記事をもってはてなダイアリー上の更新を終わらせようと思う。日記自体を終わらせるつもりはない。引き続き、はてなダイアリーの後継サービスであるはてなブログに移行して執筆しようと考えている。
思い起こせば、4月の後半である。ある女の子と(この女の子は、この日記に既に登場している)すったもんだの末にフラれるという出来事があった。僕はこれまでにないほどの苛立ち、納得できない気持ちを感じて、青春まっただ中の男子のようにどんどん泥まみれになっていった。そうした気持ちでゴールデンウィークを迎え、考えることはそのことばかりで、息をするのも辛いレベルだった。そんな状態だったので、とても日記を書く気にならず、気がつけば8月を過ぎていた。今になってみれば、自分のことを改めて見つめることができた良い機会だった。と、ポジティブに解釈する。すったもんだの過程の中で、「他人はどうあれ、自分は東京に残りたいのか、残りたくないのか?」と考えることになり、結果として僕は東京に残る選択をした。
東京の仕事は本当に大変で辛い。しかし、仕事抜きに考えた時、東京を拠点にして経験したいことが、まだまだ僕にはある。平たく書けば「まだ東京で遊びたい」ということになるだろう。僕の二十代はあと2年ちょっとしかない。この時期を、東京で過ごしてみたい。遊びを満喫するより先に、仕事に押しつぶされているかもしれないが。
東京勤務はあと2年続く見込みだ。2年前に東京へ出て来た時、これから何が起こるのか不安で仕方なかった。その時の気持ちは今も同じで、この先の2年間に対して、何も確かなものはない。就職する直前の僕も、全く同じ気持だったのを覚えている。
でも、きっとなんとかなるはずだ。どんな時も、自分の力でなんとかしてきたのだから・・・。
明日から始まる社会人生活は、何があるかわからない海へいかだで出航するようなものだ。
これから40年近く続く、ゴールの見えない海への出航である。本当に不安だ。だがこの出航は、同年代の皆が全て経験している出航である。意を決するしかない。この先何が起こるかわからないけど、時々帆を休めながら、新しく出会う人々と助け合いながら、自分の航路を切り開いていきたい。
(晩白柚の日常 2011.3.31 「大海原へ」)